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執筆者の写真まちのよろず屋

団地内で帰る家が分からない・・・

早速、先日制作した「よろず屋カード」の出番があった事例。


「まちのよろず屋」を運営しているNPo法人なごみでは、

コロナ禍の中で生活に影響を受けている子育て家庭に、毎週金曜日にお弁当を届ける活動を続けています。


その配達途中の出来事。

団地内でいつも通り配達に回っていると、エレベーターが最上階に止まっても降りられない高齢女性が一人。少し回りをきょろきょろしながら乗っておられました。

少し様子が変だな、と思い「どうかされましたか?」とお聞きすると、

「自宅に帰りたいが、帰る家が分からない」と。


手には紙袋を3つほど。

80歳ぐらいの方で、お出かけの帰りでした。


団地は建物のつくりがほとんど同じなので、普段から迷われる方も多い環境かと思います。

そんな中で、夜で辺りも暗く、てがかりも少ない。

「あれ。何号棟だったかな?」と忘れてしまう方も少なくないのだと思います。


寒さをしのげる場所に移動し、落ち着いてよくよく話を聞いていると、

自宅の棟と部屋の番号をなんとなく思い出した様子だったので、

そこまで一緒に行きましょうと案内しました。


正解。

無事に自宅に戻ることができました。



ちょうど首から「まちのよろず屋」の名札を付けており、そこに「よろず屋カード」を入れていました。(これまでなら名刺ぐらいで案内できるものを常に身に着けていなかった)

「近くでこんな活動もしているので、もしまた困ったことがあったら、お電話くださいね」とお伝えし、お別れしました。


電話はかかってくるかは分かりませんが、

いつどんな時に、こんな場面がくるか分かりません。

やっぱりつながっておいた方がいい方と、面識もなく直接アプローチすることはなかなか難しい。

結果的に繋がらなくても、つながるチャンスがあった時に、繋がれる可能性を高められる手段があるということは大きいと思います。



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